「誰にとっても働きやすい、最高な会社」は存在しない。
最近、そんなことをよく思う。
ガソリンスタンドで働いていた私は、「暑いときに暑いのはいや」と本気で思っていた。
だから、次は絶対に室内での仕事がいいと決めていた。
(寒いときに寒いのもいやだった)
けれど、外でしかできない仕事もある。
その仕事にやりがいを持っている人もいる。
冬の雨が降る夜、車が動かなくなってJAFを呼んだことがある。
来てくれたJAFの方が、ものすごく頼もしかった。
私には「絶対に外で働きたくない」と思う仕事でも、それを必要としている人がいて、その仕事を誇りを持ってしている人がいる。
当たり前だけれど、仕事ってそういうものなんだと思う。
サービス業が長かった私は、GWやお盆休み、年末年始などの長期休暇に憧れていた。
ガソリンスタンドを辞めて次の会社を探していたときの、絶対条件の一つだった。
けれど、みんなが長期休暇に出かけるからこそ活躍する仕事もある。
むしろ、そんなときこそチャンスになる会社もある。
レジャー施設や飲食店はもちろん、空港や鉄道で働く人たちがいなかったら、楽しみなはずの長期休暇は成り立たない。
1日に何人もの老若男女を接客していたころ、全力の接客に疲れていた私は、「次は絶対に接客業はしない」と決めた。
けれど、人と接するのが大好きな人も絶対にいる。
「素敵すぎる接客!」と思うような人もいる。
「接客は得意ではないけれど、好きな○○に囲まれて仕事がしたいから」という人もいると思う。
そもそも、誰も接客業をしなかったら、本当にこの世の中は回らない。
今の私は、子どものお迎えがあるので基本的に定時。
定時で帰ると時間がたっぷりあって、満足度は高い。
けれど、「お給料がたくさん欲しい!」という人にとっては、残業がないなんていやだ、と思うかもしれない。(私もお給料はたくさん欲しい。笑)
家に早く帰りたくない人だっているかもしれない。
カラオケや居酒屋でバイトをしていたころは、夜中まで起きているのが当たり前だった。
でも、頭痛の頻度が増えてきて、「規則正しい生活がしたい」と考えるようになった。
一方で、朝が苦手だからゆっくり始まる仕事がいい人もいる。
通勤ラッシュが嫌な人もいる。
夜にしかできない仕事だって、たくさんある。
私にとって憧れの上司でも、他の人にとっては怖い上司かもしれない。
その人が理由で辞める人もいるかもしれない。
逆に、私が苦手な上司も、誰かにとっては頼れる上司で、その人の励みになっているかもしれない。
大企業で働いたことがない私は、社食や入館証、贅沢な福利厚生に憧れる。
びっくりするくらいのボーナスにも憧れるし、オフィスカジュアルもおしゃれだなぁと思う。
けれど、駐車場が遠いのは絶対にいや。
毎日服を選ぶ時間も、私にとってはもったいない。
服を買うお金もかかる。
たくさんの人が働いているから、知り合いが増える半面、苦手な人も増えるかもしれない。
大企業でしか働いたことがない人は、名の知れない会社で働くこと自体が嫌かもしれない。
毎日服を選んで出勤するのが楽しみな人にとっては、制服がある会社は苦痛かもしれない。
子どもの体調不良による欠勤や早退に寛容な会社は、子育てをしている人にとって、この上なく働きやすいかもしれない。
でも、それが別の事情を抱えている人にとっては、複雑に感じることもある。
みんなが同じように、制度の中で安定的に昇給する会社は気楽に働けるかもしれない。
でも、頑張った分だけ評価されたい人には、物足りないかもしれない。
人から指示をされたほうが動きやすい人もいる。
人から指示をされるのが向いていない人もいる。
みんなと同じ作業をすることが向いている人もいる。
自分の個性を活かすことが向いている人もいる。
人前に立つ仕事が好きな人もいる。
頼れる裏方でいることが好きな人もいる。
誰かにとって最高の会社が、別の誰かにとっては最悪かもしれない。
逆ももちろんある。
だから、自分に合う仕事をすればいいと思う。
「みんながいいって言っているのに、自分には合わない」
「文句を言っている人は多いけれど、自分には合っているんだよなぁ」
どっちもおかしいことじゃない。
