将来が不安になって、いろいろ模索した時期があった。
「毎月の貯蓄額、もっと増やしたほうがいい気がする」
「固定費、もっと下げられないかな」
「私、美容室の頻度を減らすべき？」
「基礎化粧品も見直したほうがいい？」
「外食は控える？ 夫のたばこ代って減らせないの？」
今思えば、この頃の私はかなりピリピリしていた。
でもネットで見た情報をあれこれ拾って、自分なりに解釈して、「私は正しいことを考えている」と、思っていた。
月の支出をせっせとリストアップして、夫に相談した。
（というより、一方的に意見を伝えていただけだったかもしれない）
夫はちゃんと話は聞いてくれたけれど、正直、あまり乗り気には見えなかった。
ある日、聞いてみた。
「ねぇ、どう思ってる？」
返ってきた答えは、意外だった。
「俺は、今の貯蓄額で十分だと思ってるし、家族の楽しみにお金を使いたい」
その瞬間、
「今まで私が頑張って考えてきたことはなんだったんだろう」
という気持ちと、
「そっか。夫はこう考えてたんだ」
という気持ちが同時に押し寄せてきた。
そして、ふっと肩の力が抜けたのを覚えている。
――もっと楽しもう。
――将来の不安ばかり考えるのは、もうやめよう。
――今しかできないことが、きっとたくさんある。
そこから、私は一気にシフトチェンジした。
窮屈になる選択はしない。
でも、散財するわけでもない。
そしたら！
不思議なくらい「私らしさ」が戻ってきた！！
「よし、グアムに行こう！」（唐突）
ただ当時は為替が150円くらい。
移動時間も含めて考えたら、「沖縄のリゾートホテルに泊まったほうが楽しそうだね」という結論になった。
人生初のリゾートホテルステイ。
これがもう、本当に大大大大正解だった！！！
私たち夫婦の価値観が変わったと言っても過言ではない。
ちなみに、楽天トラベルのスーパーセールと楽天ポイントを使って、旅行代はまさかの0円。
そこから、ふるさと納税で旅行券を選ぶことも覚えた。
沖縄も、シンガポールも、ハワイも。
ふるさと納税で何度か泊まったホテルも。
そして、なんなら毎年行っているディズニーも。
子どもは、ちゃんと覚えている。
何度も何度も楽しそうに話す。
その姿を見ながら思う。
ああ、私たちが大切にしたいのは、きっとこれなんだなって。
独身時代にそれぞれ散々散財してきた私たち夫婦は、今はあまり物欲がない。
その代わり、体験にお金をかけることが楽しい。
価値観が一致しているって、やっぱり大事。
そして、ものすごく助かる。
来年は、私たち家族、妹家族、そして私の両親。
総勢10人で、香港のディズニーランドへ行く予定。
平日を狙ってアクアパーク品川にも行きたいし、うんこミュージアムにも行きたい。
（子どもって、なんであんなに“うんち”のワードで笑えるんだろう）
行きたいところのセンサーは、今日も元気に動いている。
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