金髪で挑んだ面接と、涙の新幹線【居酒屋編】 

アルバイト

学生時代編 

他県でひとり暮らしをしていた、専門学生の頃の話。 

1年の夏前くらいから学校に行かなくなって、正直、めちゃくちゃ暇だった。(え。) 

友達に「死にたい」系の長文メールを毎日送ってた。(え。) 

免許を取るために毎日2時間、自動車学校に通ってはいたけど、それだけ。 

それ以外は親のお金で服を買って、 仕送りで大好きなショッピング三昧。 

帰省の新幹線代まで使い果たして、追加で入金してもらったこともあった。(え。) 

そんなある日、 「お金欲しいな」「暇すぎるな」ってことで、バイト探しを開始。 

まずは、アパートの近くにある個人経営の居酒屋に応募。 

→ 面接、落ちる。(そりゃそうだ。金髪だったし、ちゃんと受け答えできてたかも怪しい) 

近くに、チェーンの居酒屋がオープンするって聞いて、また応募。 

→ 金髪のまま、合格!今は髪色自由な時代でうらやましい…♡

オープニングスタッフには同世代はもちろん、年上のお姉様たちもたくさんいた。 

年上の人とがっつり一緒に過ごすのは初めてで、すごく新鮮だった。 

当時の私は世の中のことを何も知らなかったから、 

「この年齢でバイトってどういうこと?」とか、 

「え、その年齢で結婚してないの?」とか、心の中で超失礼なことを考えていたけれど—— 

数年後、自分も就職1年でフリーターになったし、

30歳過ぎても独身だったし、人生ってほんと、何があるかわからない。

研修では、料理・ドリンクの作り方から接客のやり方までしっかり学んだ。 

接客練習で、ペアになって店員役とお客さん役をやるのが、恥ずかしくてはじめは心底いやだったけれど、ふっきれたら、それはそれで楽しかった! 

調理スタッフの練習用に出てきた料理の試食タイムも大好きだった〜! 

でも、ひとつだけすごく悔しかったのは、 「身長が低いから」って理由で、ドリンク作りを任せてもらえなかったこと。 

(お酒のボトルが高い棚に置いてあって届かない) 

それがショックで、こっそり泣いたこともあった。 

でも、バイト終わりにはみんなで飲みに行ったり、カラオケ行ったり。 

あの頃は“時間”という特権が、ちゃんとあったんだよね。 

ちなみにその一人暮らしの街は雪国で、 

・道路から水が出てて除雪してるとか 

・雪が積もると夜でも明るいとか 

・車には雪払い専用の道具が積んであるとか 

・雪国の長靴はゴムじゃなくてごっついやつとか 

・「西高東低」ってこういうことか!とか 

毎日が発見だらけだった。 

数ヶ月だけ通った学校を辞めて、 春からは実家から通える別の学校に行くことを決めた。 

退学届を出して、一人暮らしもやめて、バイトもおしまい。 

夏からの数ヶ月間だけの経験だったけど、今思えば遊びの延長みたいな時間だった。 

でもそのバイト仲間たちが、私の帰省の日に見送りに来てくれて、 

手紙やプレゼント、自作の歌入りCDまでくれたのは忘れられない。 

新幹線の中で歌詞を読みながら、ひとりで号泣した。 

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